対談が良かった。特に印象に残ったのは、後半の熊谷晋一郎さん、川口有美子さん、猪飼周平さん。医療系というか福祉系というか、社会保障系というか、とても勉強になり考えさせられた。
そして、それらの専門的な分野の対談とは違うが、一番最初の糸井重里さんとの対談が、今の私に直接的に響いた。
糸井重里さんという人を好きなのか嫌いなのか自分でよくわからない。判断がつかない。ただ、この対談での発言はとても私に効いた。3ヶ所あげる。
1.若い人に向けての言葉と思うが「弾んでる人」と仕事をしたい、と言っておられる。大野さんの「健全な好奇心」という言葉にも強く反応された。
私はもう若くないが、「健全な好奇心を持つ弾んでる人」でいたいと思った。なんだかとても嬉しくなり励まされた。
2.「自分は過去に間違った、何度も。でもその時にそうなる自分というのは運みたいなもので、否定するわけにはいかない」と言われている箇所。
ここは自分のことを言っておられるのだが、これを読んで私は「他人の間違いを責めるのも違うな。たとえその選択が間違いだったとしても、それは運みたいなものだなという解釈をすればいいなぁ」と思った。そう思った方が楽になる。相手を責めたところで、自分も辛いし、終わったことは変わらないし、あまりいいことはない。否定せず、その人の運みたいなものだなと思った方が絶対いい。自分も含めて必ずみんな間違うんだから。
3."その都度間違いつつ進む、それでOKなんですよ。" 63ページ
大野さんの本の感想というより、糸井さんの感想になってしまったが、「困ったひと」「シャバはつらいよ」を既に読んでいて、もっともっと読みたいと思って手に取った。
そしてまだまだこれからも読み続けたいと思っている。研究者としてご活躍のようだが、一般向けのこのような本もまた出版してほしい。
- 感想投稿日 : 2017年12月21日
- 読了日 : 2017年12月21日
- 本棚登録日 : 2017年11月28日
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