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Spicaさんの本棚 > 彼女について


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本の感想を気ままに綴っています。こちらの本棚では★数別にカテゴリを設定しています。(★の数は個人的なお気に入り度ですのでご了承くださいませ) ブログの方では著者別のカテゴリ別で記事をUPしています。ブログ「ホシノ図書館」にも遊びにきてください♪

レビュー by Spicaさん

★★★☆☆   読み終わった  読了日 : 2009年09月04日  3

白魔術を扱う双子の姉妹の子供でいとこ同士の由美子と昇一。幼いとき、彼らは一緒にきらきらした幸福な時間を過ごしたが、ある日それは姉妹が絶縁したことで奪われる。
由美子が大人になったある日、何十年ぶりかに昇一が訪ねてくる。伯母が亡くなり、由美子を助けるよう遺言を残したのだという。由美子は呪いがかけられているからそれを解いてあげてほしいと・・・。
いったい彼女には何があったのか。呪いとは?

実は彼女の両親は、降霊会のときに母親がおかしくなり、父親に悪霊がとりついたといってナイフで刺し殺してしまい、母親自身も自分を刺して亡くなった。
精神的にまいった由美子は病院へ。病院から出てきた彼女は財産もすべて親戚に奪われ、ひとりで生きていくしかなかった。
そんないとこの昇一と由美子は呪いをとくために母親たち姉妹の過去を巡る旅にでる。

久々の吉本ばなな作品でした。 
「キッチン」「ムーライトシャドウ」「白河夜船」とか好きだったなぁ。
いつもの透明感のある文や会話を楽しむ感じよりも、ストーリー展開に流れがあってサバサバとしたスピード感がありました。
ラストの展開はいきなりではありましたが、いかにもばななさんらしいなと思いました。
現実世界の中にファンタジックな世界が入ってきても、その境目がほわっとぼやけていつの間にか馴染んでる。そんな感じでよく読んでいたころの初期のころのばななさんを思い出しました。

由美子にとっても、昇一の母親にとっても、旅立つために必要な癒しと救いの旅だったのかもしれませんね。
切ないですが、不思議と気持ちは温かいままでした。
(でも、もう少しコンパクトにまとめても良かったかな、なんて勝手に思ったり)


  気持ちの強さ大きさ柔らかさあたたかさ、よい香りがすることといったら、
  晴れた日に太陽の光の下でふんだんに時間をかっけてふっくらと干した
  羽毛布団のようにすばらしかったからだ。
  この気持ちを抱いているだけというだけで、自分までしんから温まる。 p.217


偶然、この前の一冊が森絵都さんの「いつかパラソルの下で」で、こちらも親の過去を巡る癒しと成長の旅だったので、ふたつの物語がちょっとシンクロしちゃいました。
まったく違ったラストを迎える両作品ですが、ほんわかした読後感は似ているな、と思いました。

ラストの備忘録用ネタバレはブログ【ホシノ図書館】で→<a href="" target="_blank">http://spica88232.blog58.fc2.com/blog-entry-160.html</a><br><br> 登録日 : 2009年09月04日 15:00:02


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