夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

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著者 : 森見登美彦
spring18ticketさん 小説 フィクション   読み終わった 

夜は短し歩けよ乙女。天真爛漫な「黒髪の乙女」と、一見なんの取り柄も無さそうな京大生「先輩」とが京都を舞台に繰り広げる恋愛ファンタジー。とにかく奥手な主人公は、延々と外堀を埋め続ける自分を哀れんだり、罵倒したり、弁護したり、胸を張ったりとそれはもうてんてこまい。でもいざ彼女と対峙してみると、それなりに男らしく毅然と振る舞っていて魅力的でした。

森見登美彦氏の大ファンになるなり他の作品を探すと、一番に目にとまる魅惑的なタイトル。アマゾンで検索するなり今すぐにでも手に取りたくなる可愛らしい装丁。読む前から虜になっていましたが読んでみて更にびっくり!!こんなに面白い文章に出会ったことがない!と衝撃を受けた「太陽の塔」をゆうに上回るほくほくの幸福感で、読み終わるのがもったいなかったくらいです。子供の頃から空想小説は読み漁ってきたけど、これは秀逸。

超個性的登場人物たちも、各章のバランスも、文章の歯切れの良さも、おなじみの凝った言い回しも最高峰。「先輩」があのてこのてで接近を試みる「黒髪の乙女」の天性の邪気のなさ、苦労の末成就する (しそう?) な恋愛、どれをとっても傑作です。著者の桁外れな妄想を駆使した珍事件の数々の背景では、初夏から真冬までの京都の町並みが静謐にかつそつなく描かれています。

レビュー投稿日
2011年3月10日
読了日
2010年12月25日
本棚登録日
2013年12月1日
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