有頂天家族 (幻冬舎文庫)

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著者 : 森見登美彦
spring18ticketさん 小説 フィクション   読み終わった 

「平家物語において、ミヤコ狭しと暴れ廻る武士や貴族や僧侶のうち、三分の一は狐であって、もう三分の一は狸である。残る三分の一は狸が一人二役で演じたそうだ。そうなると平家物語は人間のものではなく、我々の物語であると断じてよい。」

... んなアホなw 冒頭から吹きましたwww

狸の名門下鴨家一同が繰り広げる家族愛のお話。狸のお家騒動なんてどうでもいいのに狸たちがへなちょこなりに必死だから笑ってしまう。狸やらカエルやら天狗やら弁天と呼ばれる人間の美女やら... だらしなかったり乱暴だったり臆病だったりと個性溢れるキャラクター満載です。主人公の狸が人間の姿に化ける時は、森見氏十八番の冴えない学生姿になるところが著者らしい。

京都を舞台にすると、森見氏の大ぼら話にもリアリティが生まれます。狸が人間を化かし、天狗が空を飛ぶだけではただのフィクションだけど、現在の狸たちは相応に平和ぼけしており人間の姿でマクドナルドにも出入りする、とか、人間の乙女に恋をして魔力が随分と衰えてしまった天狗がでてきたりするとかなり説得力があります。

亡き父を尊敬する四匹の息子と、彼らを心配そうに見守る母との仲の良さが微笑ましい。ちょうど日本の実家に帰ってた時に読んだので温かさ倍増でした。それなりにプロットには山や谷がありますが、なんせその山や谷があまりにもこじんまりしたものなので全体的にのほほんとした平和なお話です。

レビュー投稿日
2011年3月14日
読了日
2010年12月25日
本棚登録日
2013年12月1日
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