恋愛小説

著者 :
  • 読売新聞社 (1997年5月1日発売)
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本棚登録 : 112
感想 : 10
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本書で初めて、大家、星新一さん以外のショートショート作品を面白いと思いました。ページをめくれば終わってしまうようなスピード感のストーリーを、どこか 「キリのいいところで」 止めようなんてどだい無理な話。。寝しなに数話だけ読もうと開いたが最後、ひと思いに通読してしまいました。背表紙折り返しにあった著者のお写真が、なかなか (女性関係に) フットワークが軽そうな男前だったこともあり、浮ついた気持ちで読めたこともプラスです ^^

さすが広告プランナー出身の著者は、「短さ」 の中でさらっと人間関係を説明したり誤解させたりするのが巧みです。印象に残ったのは 「電池切れ」 「三人の恋人」 「エレベーター」 です。嗚呼、特に 「エレベーター」!!オチは読める。でももうひとひねりあるのかも。。とハラハラさせておいてあんな風に片付けるなんて!!その他にも、着想にはっとさせられたり、切なくなるくらい繊細な表現、これを解さないのは野暮だろうなーという大人なオチを次から次へと楽しめました。
  
ショートショートって中毒性があって、もっともっと!と際限なく欲しくなり、気がつくとびっくりするくらいの量を読んでしまう割に何も記憶に残っていないことがありますけれども、本書は恋愛がテーマなだけに、読者にもひとつやふたつ身に覚えがあるはずで、きっと、ぐっとくるストーリーに出会えると思います。先日、中谷彰宏氏が量産している薄っーい恋愛アドバイス本に手を出し、浅っ!と幻滅して切り捨てた分をさっぴいてもお釣りが来るくらい十分楽しかった!もしかして本書は、「中谷彰宏の恋愛小説」 と題された Kindle 6冊組の広告版だったのかもしれません。そちらもうっかり買ってしまいそうです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ・結婚 男女関係
感想投稿日 : 2016年8月3日
読了日 : 2016年7月31日
本棚登録日 : 2016年8月1日

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