コピーライターの箭内道彦や映像作家の牧鉄馬、小説家の石田衣良、女優の永作博美など著名人にもファンの多い女性シンガーソングライターの2008年発表の1st。
スペシャで初めて『群青』を聴いた時の衝撃はハンパなかったな。吸引力のある繊細で透き通るようなウィスパーボイス。
懐かしくも心地よいアコースティックギターのサウンド。
切なく刺さる歌詞。自分はその一曲で完全に虜になってしまいました。
新人とは思えない力みのない佇まいも魅了だし、
彼女の書く歌は独特な叙情的なメロディーで、喜怒哀楽の哀しみの部分を感じさせる曲が多く、
だからこそ聴く側も自然に自分たちの姿を投影できるんだと思う。
どの曲も誰かの目を通して書いた作品ではなく、
自分自身の経験を基にした心の声として歌われているので、
その想いの強さがヴォーカルにも表れています。
どこまでも透き通ったピュアでイノセントな質感のオープニングナンバー
『ドライフラワー』、
切なくもエモーショナルに響くファーストシングル
『群青』、
心の奥底にある孤独をえぐり出す
『太陽』、
新たな一歩を踏み出す人に風を届けてくれるCMソング
『開け放つ窓』、
優しく見守ってくれる三日月のようなナンバー
『trip 〜うちへかえろ〜』、
孤独を怖れないでとブルージーに歌い上げる
『なみだは乾かない』、
切ない世界観に誰もが胸震わすセカンドシングル
『青春と路地』、
全ての痛みや傷を優しく包み込む希望をくれる
『ぼくら平凡』
など、誰もの心のうちにあるブルーなものをカタチにした、
美しい12編の叙情詩。
- 感想投稿日 : 2010年2月22日
- 本棚登録日 : 2010年2月22日
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