トットてれび DVD-BOX

監督 : 井上剛  津田温子 
出演 : 満島ひかり  中村獅童  錦戸亮  ミムラ  黒柳徹子 
  • ポニーキャニオン
4.00
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本棚登録 : 17
感想 : 4
5

日本でテレビが初めて放送されたのは昭和28年2月1日。
テレビはまだ日本全国で866台しかなかった。

昭和28年東京、黒柳徹子20歳。
テレビの人形劇に心奪われたトットちゃんは
偶然NHK専属俳優の採用試験を受けることに。

そして晴れてNHK専属女優第1号となったトットちゃん。
報われないエキストラ時代を経て
独特な感性を買われ、
黒柳徹子としての快進撃が始まるのでした!


いやぁ~、これは大好きだったドラマ!
我が心の女優、満島ひかりが黒柳徹子を演じると聞いただけで即視聴決定だったし(笑)、
なんせ小学校一年生で小学校を退学になったくらい破天荒でユニークな個性を持った黒柳さんの話だけに毎回のストーリー自体が
フィクションを越える面白さで
安心して観ていられた。

見どころは沢山あるんだけど、
やはり主演の満島ひかりが憑依女優の面目躍如で(笑)、
喋り方、笑い方からちょっとした仕草まで若かかりし頃の黒柳徹子になりきってるのがスゴい!
(てか、二人はもともと感性そのものが似ている気がする)

昭和の時代のレトロでいて今にも通用するオシャレさを持った衣装も可愛いし、

実名で登場する昭和の著名人やスターたちのキャスティングがなかなかシブくて
うまい人選だったのも良かった。

ブギの女王、笠置シヅ子には
な、なんと大好きなジャズロックバンドEGO-WRAPPIN'の中納良恵(一話ラストの買い物ブギの格好良さときたら!)、
寅さんでお馴染み渥美清には中村獅童(これが意外や意外!ソックリだった!)、
不慮の事故で亡くなった作家向田邦子にはミムラ(本好きで有名な彼女なら納得!)、
永六輔には新井浩文、坂本九には錦戸亮、伊集院ディレクターには濱田岳。

中でも自分的には
当時から大スターですぐ女性に手を出しちゃう俳優(笑)森繁久彌に扮した吉田鋼太郎と
中華料理屋の大将王さん役の松重豊のハマり具合いが最大のツボだった(笑)

他にも黒柳徹子が若かりし頃、こっそり篠山紀信でヌード撮影したエピソードや
黒柳が兄と慕っていた渥美清、そして黒柳と親友だった作家向田邦子との知られざる友情秘話には涙したし、
トレードマークの玉ねぎヘア誕生の秘密や
満島ひかりがFolder5に在籍していたアイドル時代以来の三浦大知とのミュージカル共演など
興味深いエピソードが沢山あって毎週飽きさせなかったのも◎

それにしても録画全盛の今とは違い、
テレビ創成期の昭和30年代は
ドラマもバラエティーもほとんどが生放送だった時代。
(バラエティ番組はまだしも、セリフを覚えなきゃいけないドラマが生放送だなんて、今では信じられない!)

それだけに毎日がハプニングの連続で、生放送中にセリフを忘れ無言が続いたり(笑)、
いきなり本番で舞台セットが倒れてきたり(笑)、
本番中に役者が居眠りしたり、
熱演が過ぎて尺が足りなくなったり(笑)、
それを知恵と勇気で乗り切る俳優たちがほんとすごいと思った。

テレビの可能性を信じ、
テレビが一番面白かった時代を切り取ったドラマなので、
テレビ好きさんは勿論、昔テレビっ子だった人も楽しめるし、
ゲラゲラ笑って元気を貰えますよ。


https://youtu.be/G78jG_1iBVM

トットてれび DVD-BOX ダイジェスト

https://youtu.be/8bF4ZfTbOqw

EGO-WRAPPIN' 買い物ブギ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: テレビドラマ
感想投稿日 : 2018年1月13日
読了日 : 2018年1月13日
本棚登録日 : 2018年1月13日

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コメント 2件

アセロラさんのコメント
2018/01/17

見てました~!好きでした!
(あ、ananのレビューでもレスさせていたただいてます)
つい先日までテレ朝の帯でやっていた『トットちゃん!』もハマってましたが、この『トットてれび』は魅せるドラマという感じがしました。
中村獅童の渥美清、良かったですよね~。
そして、素晴らしかったのが、ミムラの向田邦子。神憑り的に美しかったです。なんでも、向田さんの字をも手で何度も書き写していたそうで、その壮絶な役作りの結果がアレだったのかと納得しました。
某テレビ雑誌のドラマを投票する企画で、ミムラを助演女優賞に投票しましたもの(笑)それぐらい凄かったです。

円軌道の外さんのコメント
2018/01/21

アセロラさん、コメントありがとうございます!

おおーっ!やっぱそうですか!
アセロラさんなら
必ずや反応してくれると思ってました!(笑)


『トットちゃん!』は始まってかなり経ってから気付いたので、
残念ながら観てなかったんですよね~(>_<)

『トットてれび』は魅せるドラマって、
言い得て妙って思います!
昭和のスタジオをそのまんま再現していたのも、スゴかったし、
60年代ファッションなどの衣装にも力を入れてたし、
EGO-WRAPPIN'のライヴや満島ひかりと三浦大知のダンスなど
確かに、ドラマとは思えないほど、魅せる要素満載だった気がします。

あとはやっぱキャスティングの妙かな!
中村獅童の渥美清は最初は似てね~って思ったけど、
観るたびにいやいや、コレはコレでアリじゃないかと思い直しましたね(笑)
獅童さん、相当、研究したんやないかな。

ミムラはアイドル扱いされてたデビュー当時は嫌いだったんやけど(笑)、
結婚して、女優休養後の復帰作でテレビドラマの『斉藤さん』や
長嶋有原作の映画『サイドカーに犬』の演技が同一人物とは気づかないほど上手くて(笑)
一気に興味を持って、
その後、大の本好きで映画好きでムーミン好きなことを知って
僕の中で赤丸急上昇株の女優となったんです(笑)

向田さんの役はホンマになりきってたし、
佇まいや所作が
僕が知っている、もう向田さんのそれだったのでビックリしたんやけど、
やはりそういった壮絶な役作りの賜物やったんですね…!
それ聞くとストンと腑に落ちました。

本好きをみんな知っているからか、
小説が原作のドラマにキャスティングされることが多くて、
『東京バンドワゴン』や『空飛ぶタイヤ』や『昨夜のカレー、明日のパン』や木皿泉脚本の『富士ファミリー』など、
本好きのファンからしても
ミムラならキャラを壊すことはしないから安心だし、
原作を理解した人が演じてくれるから嬉しいと思うな(笑)

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