野獣なネコ流されるクマ (花丸文庫BLACK マ 2-3)

著者 :
  • 白泉社 (2012年7月20日発売)
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本棚登録 : 140
感想 : 15
4

暗くてドロッドロな愛欲絡みなお話がうまい丸木センセですが、こちらはエロコメ仕立てでくすっと笑える楽しいストーリーでした。
予備校講師バイトのガチムチ大学生×男子校の文化祭でメイドコスプレしていた小悪魔ちゃん。

男っぽいけどちょっと鈍くさい健児は、女の子と間違えて敦をナンパしちゃって、大失敗。凄く恥ずかしい思いをしたばかりか、バイト先の予備校でその敦と運命的な再会をしてしまうことに。
二人ともノンケで男とどうこうするなんてことは全く念頭にはなく、それでもなんだか相手のことが忘れられなくなってしまい、半信半疑のまま気が付いたらお付き合い状態になっていくのです。
健児も敦も、友人の口車に乗せられてしまっているところも見受けられるんですよね。恋人同士になるなんてありえない二人が、友達の見当違いなアドバイスであれよあれよという間にラブラブになってしまいます。健児は敦にからかわれてるだけなんじゃないかと悩み、敦が飽きっぽい性格と聞き及んで、いったん付き合って飽きられようと画策します。健児はそういうやり方がいかにも流され侍的で、外見とのギャップがありすぎて面白い男です。しかも、途中から隠されていた嗜好も見えてきてびっくりなんです。
敦も、単に気になるだけだったはずなのに、どんどん健児に夢中になって最終的には恋する乙女状態に変化していっちゃいます。そんな二人の様子がおかしくて、エロくて、とってもかわいいんです。

挿絵が鬼嶋兵伍センセということで、ガチムチ好きにはたまらないことになっています。で、鬼嶋センセの描く健児が最初ヘタレ入っていたのに、中盤から変態な一面を露わにしてきて(しかも無自覚)、Hシーンがとってもエロくなっていたところが、ストーリー&イラスト両方から楽しむことができて大変おいしかったです。
健児は敦のことが好きすぎて、嫉妬のあまりスパンキングや緊縛その他もろもろハードなプレイに及んでしまうんです。そのエスカレートっぷりが丸木センセらしく、でもいつもと違って痛くなくエロかわいいのが意外で喜んでしまいました。

かわいく仕上げようとしてるんだけど、やっぱり丸木センセの趣味が前面にしっかり出ているな~と( ̄ー ̄)ニヤリ
ただのときめき恋物語じゃなくて、ドキドキがありながらもかなりやらしいエロ満載なので、萌えます。花丸BLACKらしい内容です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 丸木文華
感想投稿日 : 2012年8月21日
読了日 : 2012年8月21日
本棚登録日 : 2012年8月21日

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