パリでフロイト派の精神分析を学んだ莫(モー)は、故国中国で、一人の女性を釈放してもらうために奔走するが・・・。
一体何が何だったのか、よくわからないまま読了してしまった。
ストーリー展開も、主人公の思考回路も、全く掴めなかった。結局彼は何をしたのだろう? 何がしたかったのだろう?
この著者の前作『小さな中国のお針子』の映画版(監督も著者自身がしている)がよかったのと、小綺麗な装丁に引かれて手に取ったのだが、とんでもない、この装丁でこんな内容の本だとは思わなかった(笑)。
ある意味、装丁勝ちと言えるだろう。
実際の内容は、上にも書いたように、よくわからなくてごちゃごちゃしているから。本の裏表紙にコミカル(?)と表現されているユーモアもよくわからなかった。
作中で唯一一貫していると言えそうなのは、中国っぽい雑多な感じがところ狭しと詰め込まれていることだろうか。
以前、中国を舞台にした小説にこんな話が出てきたことを思い出した。
対立しあっているだか何だか、とにかくあまり良好でない関係の中国の企業が、料理店で商談をセッティングしたところ、どうにかこの商談を成立させようと連れてこられた人物がしたのは、ひたすらの猥談。話の最初から最後まで、とにかく猥談。ビジネスのビの字も出ず、食事は終了。で、商談は成立。・・・という。
まぁ、あれですな、中国って国は凄いですな。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
どこかにあると、まだ信じてる
- 感想投稿日 : 2011年7月9日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2011年7月9日
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