レビュー by sudakoさん
「今日の儲けは僕のもの、明日の損は君のもの」
バブル崩壊というよりは、そこに至るまでの金融機関の変遷に焦点を当てた一冊。
現在の姿になるまでの金融機関のM&Aの歴史はかなり細かくフォローされており参考になる。
JPモルガンはずっとオリジナルだと思っていたが、名前が残った被買収企業だったとは、、
バンカメがメリルを買収した背景に「もう一度」の精神があったとは、、
ウォール街で渦巻く「強欲」を非常に適格かつ簡潔にまとめた良書だと思う。
ホント、あらかたその通りだろうな、と。
ただ大手投資銀行が相手にしているのは大企業の財務部長や社長であり、また日本においてはなにか「おいた」をすればすぐ干される環境。
その中で案件を勝ち取っている者たちをただの強欲詐欺集団のように扱うのはいかがなものか。
もし彼らをそう扱うのであれば、同時に日本企業の担当者の見識の低さを指摘するべきではないのか。
「はめ込む」というのは事実だろうが、はめ込まれる側に落ち度は本当になかったのか?
そもそも投資しないという選択肢がありながら行動に移したのは、「ウマイ話」につられた投資家の「強欲」故では?
なんて、ここまで一方的な見解を見ると皮肉ってみたくもなる。
何にせよ、生き残ったウォール街の面々は既に活動を再開し、回復の兆しも見えてきている。
したたかに生き延びたウォール街の今後は非常に興味深い。
同様に、アメリカがどういう経路で失業率を5%程度まで下げられるかに注目していきたい。
・18世紀後半頃、世界各地に植民地を持っていたイギリスは外国との活発な交易に際して国際銀行業務のノウハウが必要になっていた
-ベアリング、ロスチャイルド、ウォーバーグ、シュローダーなどの商人の登場
・ウォール街の大物が政府高官になるケース
-使い切れないほどのお金を手に入れたら次は権力
-これまで金儲けばかりしていたので少しはお国のために
-タックス・ホリデーのために(*売却した株式のキャピタルゲイン非課税)
・アメリカ政府が現在最も恐れていること
-サウジ・アラビアがドル・ペッグを止めること
-イスラエルがイランの原爆製造工場を爆破し、その報復にイランがホルムズ海峡を閉鎖し、石油の輸送を不可能にすること
-経済成長が停滞した中国で人民の不満が爆発し、国家が大きな混乱に落ち込むこと
-グルジアでの対立に始まるロシアとの冷戦の復活
登録日 : 2010年01月17日 20:01:19


コメント
まだコメントはありません。