1999年下期:第122回直木賞受賞作品。
面白かったです。主人公の愛八さんが愛おしくてなりません。
長崎ぶらぶら節は、長崎の市井に歌い継がれる民謡のひとつ。明確な楽譜も記録もない長崎の埋もれた歌を発掘しようとする長崎の大学者・古賀十二郎に、謡い手として協力することになるベテラン芸者・愛八の物語。
愛八さんこと松尾サダさんは実在の人物で、本作は史実に取材した創作だそうです。
愛八さんの、弱い者子どもを放っておけない優しい気風のよさ、芸に対する一途な姿勢、相撲好きでおちゃめな姉御っぷり。
愛八さんの人生の物語で、その後もずっと話は続くのですが、私はやっぱり古賀十二郎への想いのせつなさにぐっときました。
著者のなかにし礼さんは大変著名な作詞家です。
また読み返して、歌に対する視点なんかも楽しみたいなと思う小説でした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年12月28日
- 読了日 : 2016年12月25日
- 本棚登録日 : 2016年12月25日
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