むかしのはなし (幻冬舎文庫 み 12-1)

著者 :
  • 幻冬舎 (2008年2月4日発売)
3.32
  • (122)
  • (358)
  • (692)
  • (122)
  • (28)
本棚登録 : 3838
感想 : 428
3

読み易い本だった。
昔話を下敷きにして語り直すという手法も面白い。
また、バラバラに見えた短編の繋がりが見えて来た時は心躍った。
ただ、下敷きになった昔話との関係がどれも中途半端に思えた。
どれも多分、触発されたものではあるのだろうけど、先に書きたいものがあって、そこに昔話をやや強引に絡めた感がある。
終末の近い地球、宇宙に逃げ出せるのは一握りの人間だけ、という設定でこの作者が描く人間関係だけで充分面白かったので、昔話を絡める必要はなかったような…。
とはいえ、毎作何か面白いことをしようと試みている作者の意欲を尊敬する。
これからも期待してます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年8月31日
読了日 : -
本棚登録日 : 2012年6月17日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする