アルバート、故郷に帰る―両親と1匹のワニがぼくに教えてくれた、大切なこと (ハーパーコリンズ・フィクション)

  • ハーパーコリンズ・ ジャパン (2016年9月17日発売)
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感想 : 15
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「21世紀になってこれ以上面白い小説は書かれていないのではないか」
帯にもなっている、訳者あとがきの言葉だ。
ここまで言える作品を送り出せるとは、何て素敵なことだろう。
言葉通り、とても面白かった。
しかし、タイトルやあらすじから思い込んでいたラブコメ系エンターテイメントではなく、胸の深いところに沈み込むもののある作品で、読み終えてからずっと思い返して考えている。
私はてっきりほとんど事実を基にしているのかと思い込んで途中まで読んでいたのだけど、これは「結婚」についての寓話なのだと気づいてはっとした。
パートナーとの生活は穏やかなだけじゃない、本当に旅に出なくても、ワニとニワトリを連れて旅に出るくらいのことも、あるよね。あるある。
大好きな「ロケット・ボーイズ」と同じ著者の描き方はさすがで、最後の締めにはグッと来た。
何度も読み返したくなる作品。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年11月1日
読了日 : 2016年11月1日
本棚登録日 : 2016年10月6日

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