母親エヴァの視点で描かれているので、努力するが息子に意味なく憎まれる母親のように読み取れる。しかし、おそらく息子ケビンの視点から描いたら、たくさん瑕疵のある母親なんだろうなと思う。諦めきれない仕事や夫との関係補強のための出産。賢いケビンはすべて見抜き、義務や建前でなく愛して欲しかったんだろうなと思う。その手段である母親への攻撃が、いつの間にか目的に変わってしまったのだろう。刑務所で母親から何故憎むのかと聞かれ、分からないと答えたのにも、ここに理由がありそうに感じた。
女性、特に母にまだなっていない女性に読んで欲しい秀作。
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- 感想投稿日 : 2014年1月1日
- 読了日 : 2014年1月1日
- 本棚登録日 : 2014年1月1日
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