大学の成り立ち、アメリカの大学モデル、日本の大学モデルについて概説したのち、日本の大学が教育力を充実させるための問題点や提言がなされる。
競争原理がもちこまれ、安易な数値目標で大学を評価し、低コスト意識を敷衍させていくことは、大学の教育力充実のためにはそぐわない。教育力充実のためには、人的にも金銭的にもコストはかかる。しかし、それに悪い意味で開き直るのではなく、コストがかかり、国が国民へのアリバイづくりのような競争原理導入を推し進めるのなら、いかに、大学としては、大学にかかるコスト、必要性を説得できるか。そういう意味で、社会との対話の重要性は高い。読みながら、そんなことを考えた。はなしは逸れたが、大学に関わる人にはオススメの基本書、概説本である。
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- 感想投稿日 : 2016年7月17日
- 読了日 : 2016年7月17日
- 本棚登録日 : 2016年7月17日
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