まず読み始める前に23区を全部書き出せるかやってみたら、自分は3つの区が出てこなかった。
結構行っていたりするのに思い出せなくて、その区に悪いことしちゃった。
「ここは退屈迎えに来て」を読んだばかりで、それは自分には面白くなかったので、この作家さんの本かあ…とちょっと思ったのだが、本作は面白かった。
東京生まれ東京育ちの作家さんにではなく、東京に住んでたった8年の作家さんに書いてくれと頼んだ東京新聞も随分と思い切ったことをしたものだなとも思うが、東京のスピーディな変容っぷりを考えると、別にそれでも、かえって良かったのかもしれない。
2015年2月までの連載をまとめて8月に発行されたものだが、その間の4月に変更になったことがちゃんと新しい名称で書かれていて感心した。
しかし著者もおっしゃっているが、もうこの中に書かれていることと違ってしまっている事象もあるだろう。
常にめまぐるしく変わって行く東京を書くというのはそれだけ難しいと思う。
渋谷区と中野区の語り口が面白くて好き。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説・物語 (時代小説はこちら)
- 感想投稿日 : 2016年3月11日
- 読了日 : 2016年3月11日
- 本棚登録日 : 2016年3月11日
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