職業柄、すんなりと読めました。
結論を一言で言えば、「糖尿病だと診断されても、コツコツと生活習慣(食習慣、運動習慣、禁煙。節酒など)を変えていけば、薬なしで快く生きていける」ということです。
製薬メーカーのMRにとっては少々耳の痛い話ばかりでした…(^^;)
ですが、結局のところは、「なるべく多くの人が現在の生活習慣を見直して、生活習慣病を今後減らしていくことが経済的にも、国民のQOL的にも大切である」と考えています。そのため、本書のような考えが、多くの医師にこれから普及していくことが重要であると思います。
↓ 学んだこと ↓
・発想を変えて、例えば糖度10%くらいの、少し酸っぱみのあるものを「これは糖尿病患者にいい」というラベルで売り出してみる。
・今後の医療費の削減という面から考えても、血糖値を簡易に計れるようにして、今後の健康を保つという患者教育をしたほうが大きく役に立つ。
・「高血糖症」が発見されたときに、すぐに薬に頼ってよいかどうかは大いに疑問。薬の副作用のリスクも考えるべき。
・人間には3万数千の遺伝子があるが、40種類以上もの遺伝子が太る能力、つまり、エネルギーを貯め込む能力に関係している。人類の歴史は99.9%が飢餓との闘いだった。
・糖尿病とダイオキシンの関係性が明らかになり、またガンや花粉症、アトピーなどのアレルギー症状、あるいは高血圧や痴呆などにも、環境汚染因子が絡んでいる可能性が指摘されている。
・全国に医師は20万人以上いても、糖尿病の専門医は3000人しかいないので、大方の人は専門医ではない医師の治療を受けていることになる。 → 十分な知識なしで、薬が処方されている可能性大
・「一病息災」 …一つの病気を見つめて自分の体をいたわることで、生活習慣を改善し、より積極的な健康を将来にわたって手に入れるという、プラスのイメージで語られている言葉
・モンゴロイドは、欧米人に比べて遺伝的に血糖値が上がりやすい。…多少の高血糖状態であっても、それが欧米人のように即、合併症を併発する危険につながるかどうかは疑問。
・西式健康法の根本的発想 …全身の血液循環は、心臓が押し出しているのではなく、実は、全身の末梢の毛細血管が血液を引き寄せる力が、全身の血液循環のおおもとを担っているという考え方。
・腸管の神経細胞の数は脳より多く、発生的にみてもこちらの方が古い(『腸は考える』藤田恒夫・著)
- 感想投稿日 : 2009年3月8日
- 本棚登録日 : 2009年3月8日
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