再読中。
この本には二つの水準がある。
文章の通りの層と、文章の背後に置かれた層だ。
文章は文字通り、病や傷みなどの苦しみから、いかに治癒するかについて書かれている。イメージ、音、呼吸を駆使するその技法は極めて実践的だ。
それが同時に、それが無知と欲望と怒りによって汚されている我々の生をいかに悟りに導いていくかという「比喩」となっている。
その洞察の光が明に暗に、ある時は明文化され、ある時は快活な語り口となって、深いところで読者を癒す。
そんな本だと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年11月3日
- 読了日 : 2011年11月3日
- 本棚登録日 : 2011年11月3日
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