読んですっきりするのは普通の本。読んで疑問が沸くのが良い著作。
うなずしさん
梅田 望夫
筑摩書房 (2007年05月08日)
筑摩書房 (2006年02月07日)
筒井 康隆
文藝春秋 (2006年04月26日)
川原 秀城
大修館書店 (2001年05月)
村川 堅太郎
中央公論社 (1993年10月)
教養
古代地理や交易を学ぶと耳にする機会のある古典で、紀元1世紀のエジプトで書かれたと推測されているギリシア語の奇伝の訳本。 内容はこの海で航海貿易を行う者向けの、エジプト発インド着(ヒマラヤ付近まで)までの寄港順に、各地の名産品や需要物や情勢土地柄などの...
稲垣 栄洋 三上 修
草思社 (2003年07月)
趣味
一口にいえば、微笑ましい本だ。 著者の人となりが滲み出るようで、草木への愛情も同様に、折々からうかがえる。著者の思い入れこもった比喩やたとえ話で、雑草(著者の本意ではないかもしれないが、こう書く)ひとつが、人間のように個性豊かな存在に感じられ、読ん...
会田 雄次
中央公論新社 (2007年02月)
視点が面白い。著者は西洋史の一番血腥かった時代の専門家であり、日本の同様の時代、戦国時代の敗者を描写するのだが、部分部分に入る感想が、単なる日本史家には滅多に見られない見解だ。 一言でいうと、戦国日本の甘さを度々指摘するように、人間の見方が、甘く...
角川書店 (2006年10月)
97年までの作品はそれこそ全部読み尽くした筒井好きだったが、その後はぷっつりだった(満足してしまったのだ)。最近、筒井の名前を(時評含め、パプリカ、時かけetc)聞く事が多く、また読みたくなって、買った。 それぞれ何時ごろの作品か明示していないが、ほとんど...
文藝春秋 (2007年03月)
文壇の現状を描写したもので、文学という分野の、誰にも解決が出来なさそうな屈託した問題意識をえぐりだすものとして、読む価値がある。 『虚人たち』『虚構船団』の文章法に感銘を受けたクチで、このタイトルと最初の数ページも、その筋だな、という物語を予兆さ...
宮崎 市定
東洋史研究会 (1956年)
九品官人法は、中国の三国時代に魏の陳羣長文が制定し、隋代に科挙が始まるまで、高級官僚登用の基礎となった法。 著者は科挙の研究の大家。 この本では、当法が制定された背景から、当法に代わり科挙が制定されるまでの、各時代における運用内容、国家ごとの法運...
アリストパネース 高津 春繁
岩波書店 (1977年01月17日)
ソクラテスをソフィスト(現代のニュアンスとしては「詭弁家」という表現に近いか)として皮肉った内容で有名な、アリストファネスのギリシア喜劇のひとつ。 表現の基調は、喜劇らしい明るい罵倒と悪ノリであり、皮肉ったと言っても、人物にかこつけた当世風潮を笑い...
関 裕二
PHP研究所 (2004年11月)
書店で平積みになっていて、継体天皇、というテーマ買いで購入。 著者がまえがきで書くように、古代史に触れた事がある者なら多くの人が興味が沸く武烈―継体間の皇位継承の推移について正面から取り組んでいるのだが、 あいにく、このテーマの史料は大変限りがあり...
クセノポン Ξενθφων
岩波書店 (2002年07月09日)
アリストパネス 高津 春繁
岩波書店 (1975年06月16日)
井野瀬 久美惠
講談社 (2007年04月18日)
講談社の記念出版シリーズということで、大変力の入った装丁。 この本は通史として「帝国の」あるいは「女王陛下の」というスタンスではなく、 何が帝国らしさであったか、何が彼らに帝国を想起させたか、という視点に立っている。 内容は通史らしく、政治や芸術...
植松 黎
文藝春秋 (2000年04月)
食べると中毒する草を44種類叙述したエッセイ。 著者は生活文化の視点からの興味が強いようで、コカ、タバコ、ケシのような馴染みの毒草を挙げるにも、著者が実地で観察した民俗的な、かつ歴史的な視点が主眼にある。 福寿草、樒、鈴蘭のような身近なものから、マ...
田中 真知
技術評論社 (2006年08月31日)
基礎知識として、毒の薬効やメカニズムにも簡易に触れている(医学的素養は必要でない)ほか、毒と聞けば興味を惹く「地上最強の毒物は何か?」というテーマにも触れているが、単に結論を出すばかりでなく、評価基準をいろいろと紹介しており、参考になる。 方向性と...
毒と薬研究会 山崎 幹夫
日本文芸社 (2004年10月)
発酵と腐敗が本来は全く同じ作用であるように、薬と毒の作用も同じものである――薬も過ぎれば毒となるということだ。 この本は概説的なもので、毒や薬には分類がある、という程度の説明と、物質の固有名詞以外には、専門用語はあまり無く、構造式も頻出ではない。 ...
マーチン・ファン クレフェルト Martin van Creveld
中央公論新社 (2006年05月)
実学
軍務に携わる人々(日本を含めて)には最重要の教科書の一つと言われている。 ナポレオン登場の前後から今日まで、戦争の形態がどのように推移したかを、兵站の概念(つまり、兵士がどのような方法で補給を行ったか、また指揮官が補給をどのように捉えていたか)という...
Ernle Bradford
Da Capo Press (2004年03月31日)
著者は1922年生まれで、1940年代は英国海軍に所属した英国人(故人)。和訳されたものは無いと思われるが、古代ギリシア〜中世地中海国家の戦争と海を舞台にした歴史書籍が多い。 この書籍はペルシアとスパルタ(他にテスピアイ、テーバイ等)が戦った、BC480年のテルモ...
福野 礼一郎
双葉社 (2004年03月)
樋口 忠彦
筑摩書房 (1993年01月)
Paul Cartledge
Overlook Hardcover (2006年11月02日)
柏端 達也
勁草書房 (2007年02月20日)
内容の大半は自己犠牲という心理についての考察にあたり、自己欺瞞については、自己犠牲に至る心理の導入部に近い。 著者の文章には、まえがきやあとがきを読むだけでも良く分かるが、筆が軽く滑りやすい、若々しい印象を受け、全般的に軽妙で面白い。 内容そのも...
前田 勇 佐々木 土師二
北大路書房 (2006年04月)
日本観光協会
創成社 (2006年10月)
学芸出版社 (2005年06月20日)
岡本 伸之
有斐閣 (2001年04月)
大内 建二
光人社 (2010年05月)
川原 勝征
南方新社 (2005年04月)
飛岡 健
河出書房新社 (2004年10月23日)
澁澤 龍彦
河出書房新社 (2007年01月06日)
ドナルド キーン
中央公論新社 (2006年07月)
プラトン Plato
岩波書店 (1998年02月16日)
ソクラテスがその刑死(毒人参の汁を飲む)の間際に、彼の死を哀しむ人たちの前で対話をした内容。 正しい、あるいはあるべき生とは、魂を徳によって磨くことにあり(人生はそれ自身が終着や唯一のものではなく、過程なのだという認識)、それは肉体の死によって妨げら...
サミュエル スマイルズ 竹内 均
三笠書房 (1987年09月)
「自助論」の続編であり、自助論が世間一般における望ましい、あるいは価値ある成果を残した姿というものを描写した一方で、こちらは個人のあるべきあり方や修養の方法とは、という部分に多くを割いている。 原題は"Character"であり、現代受ける語感との違いに、英...
M. アウレリウス 鈴木 照雄
講談社 (2006年02月11日)
ストア哲学の結晶とも言える著作。 著者はローマ皇帝。その義務の合間の、僅かな余暇を割いて、彼が本来求めていた哲学に立ち戻り、思索を書き綴ったもので、自分自身に宛てて書いたものである。 彼の義務と天性の齟齬を痛ましい程に実感しながらも、なお、人間と...
神谷 美恵子 柳田 邦男
みすず書房 (2004年10月06日)
いわゆる自分を見つめなおす本の先駆け。 ハンセン病患者の「生きがい」が奈辺にあるかを通じて、生きる事の喜びについて省察している。 神谷美恵子という、時代を特異な形で生き抜き、芳醇な知的遺産を残した女性の視点を理解する為には貴重なものである。 一方...
井筒 俊彦
岩波書店 (1991年06月17日)
イスラム文化についての講演を、幾らか編集したもの。 したがって予備知識が無い人でも問題なく、順を追えば理解しやすい内容になっている。 ムスリムの宗教概念やどういう法的意識を持っているか、「スンニ」「シーア」の宗教的違い、という段階から理解する為の...
中西 輝政
PHP研究所 (2004年04月01日)
英国の発展から衰退までを叙述した著作。 基本的に問題点やポイントを明瞭に表現しているので、高校の歴史程度の基礎知識があれば、著者の述べようとしている歴史の流れは問題なく理解出来る。 ギボンを意識してか、歴史の「潮流」を大変重視する傾向があり、時に...
キケロー Cicero
岩波書店 (2004年04月16日)
キケローが直近の著名な人物に仮借し、その人物に語らせたタイプの著作のひとつ。 スピーキオーという友人を持ち、そしてその友を亡くしたラエリウスが、婿ふたりに対して友情というテーマについて語る。 ラエリウスは、友情に関して「正しい」事を述べるばかりで...
カーター・J・エッカート 小谷 まさ代
草思社 (2004年01月25日)
朝鮮半島での資本主義の萌芽と資本蓄積、資本家層の発達は、日本の植民地時代にあった、という事実を、戦中までの朝鮮財閥企業の一つであった京城紡績株式会社の発展推移を追い、実証した内容。 近代朝鮮で経済力の大半を保持していたのは、貴族層である両班であっ...
ジョージ・フロスト ケナン
岩波書店 (1986年04月18日)
ケナンは戦後アメリカの外交政策の担当者で、ソビエトに対する「封じ込め」政策を主導した人物。 アメリカ外交が、冷戦下までの50年、大枠としてどういう展開を辿ってきたかを、力学的側面から(つまり、時期ごとに何故アメリカはこう判断したかの材料基準を)理解す...
柳沼 重剛
岩波書店 (2003年01月16日)
オーソドックスな、訳文、原文、解説文の3点で成り立っている。 ラテン語の引用は、文章上、あるいは外国でのスピーチには(多くの場合、ハッタリとして)非常に効果的で、この本はそうした目的で利用するには非常に扱いやすい。あるいは、この時代の文章を読む上で...
樋口 一葉
河出書房 (1954年)
彼女が五千円札になったのは横浜の佐伯が四番を打つくらい収まりが悪い印象があるが、それはそれとして彼女の文章の軽妙さは「たけくらべ」などを始め全般に通じるところで、お喋りがそのまま文章になったかのように、頭にすんなりと入ってくる巧みさがある。 どち...
川端 康成
川端康成の著作で一番彼の「らしさ」があるのは、「雪国」や「伊豆の踊子」より、もしかしたらこの「眠れる美女」かもしれないというのは、川端の実生活におけるエピソードの幾つかから想像出来る。 つまり、川端は、本当に美しい物を、心から愛していた――そしてそ...
里見 〓@4CEE
河出書房 (1953年)
文字化けの部分は「?」(機種依存文字で、サトミ・トンと読む)は有島武郎の弟で、白樺派の同人。武郎の友人である志賀直哉から大きな影響を受け、それゆえにその才能から離れたいが逃れられない、彼の心境を代弁したのが「善心悪心」と言われる。 ここに収録されてい...
武者小路 実篤
実篤はありがちな名前だけは知ってる(珍しいから)系の作家の一人で、白樺派の作家。 「友情」が最も有名な作品だと思われるが、非常に暖かく、じんわりと来るような目線が特徴的な作家だ。 彼は小説家の中でヒューマニストというか、オプティミストの一人だった。...
西田 幾多郎
岩波書店 (1979年10月)
日本で数少ない「哲学者」の名前に値すると評価される著者の代表作。 元々は学校の講義内容であり、決して予備知識は多量に必要ではないはずなのだが、完全に形而上概念を元にしていることもあり、比較的難解な部類に入る。 人が「これはこうだ」と知覚する以前の...
小川 環樹
中央公論新社 (1973年06月)
他の諸子百家と比べ、老子ほど訳者、注釈者の思い入れが強くなるものは無いかもしれない。 何しろ原文の文意が、そしてその哲学自体が、読者に自由で多様な解釈を要求するのだ。 言わんとする語義は(おおよそ)一致する。しかしそこから伝えようとする内容は何か、...
浅野 裕一
講談社 (1998年03月10日)
中村 元
東京書籍 (2003年06月)
日本に持ち込まれた最初の経典の一つである維摩経と勝鬘経の現代語訳。 内容を章ごとにある程度区切りながら詳しく解説をしているので、予備知識がない人にも割合に適切な内容になっている。 維摩経は哲学的内容に富んでおり、言わば般若心経が仏教の信仰側面を昇...
マルクスアウレーリウス 神谷 美恵子
岩波書店 (2007年02月16日)
「ストイック」の語源となったストア哲学の大家であり、ローマ皇帝でもある著者の日々の断想を書き残したもの。 彼は自身の義務が、その性質に合わない事を痛感しながらも、自らの義務に最善を尽くし、哲学と内省に僅かな憩いを求めて、この断想を書いた。 自らを...
桜井 万里子
山川出版社 (1997年04月)
アテナイに住んでいた市民がどのような人々であったのかは、あまり膾炙していない知識だが、この本はある程度その疑問を満たしてくれる。 ソクラテスのほかに、3人の出自、身分の異なる同時代の人物を挙げ、それぞれの生き方を残された碑文から推察し、アテナイ一...
Frank Miller Lynn Varley
Dark Horse Comics (1999年12月22日)
ペルシア戦争の「テルモピュライの戦い」をテーマにした漫画。著者は「バットマン」「シンシティ」の原作者であり、したがって英文。 スパルタ王レオニダスという人物の、「男としての、スパルタ人としての生き様」を描いたもの。 スパルタ側、ペルシア側ともに、...
洪 自誠 神子 侃
徳間書店 (1965年11月)
栄達には本当の幸福はなく気苦労を増やすばかりだと説き、隠遁生活を進め、人との関わりの上での波風を立てず、自然のままであれるような心得を説いた著作。 本質的には隠遁書ではなくむしろ俗世の処世術を説いたものである。 したがってこの愛読者にはむしろ俗世...
プラトン 加来 彰俊
岩波書店 (1967年06月16日)
いわゆるプラトンの「哲人政治」理論の大枠を語ることとなる著作。 「弁論家」とはどういう仕事なのか?(あらゆる知識に精通し、教育を施す仕事である、と答えられる――ではそのあらゆる、とはどういう意味でか?)という事を端緒として、教育、政治のあり方について...
ラビンドラナート タゴール Rabindranath Tagore
第三文明社 (1996年06月)
1913年にアジア人初のノーベル文学賞作家となったインド人、タゴールの著作。 彼の感性による世の中の捉え方、宗教の本質、芸術のありようを叙述したもので、その感性は学者というよりはインド人らしい思索詩人のそれである。 体系的とは言いがたく、一個の哲学と...
小泉 八雲 小林 与志
金の星社 (1976年01月)
小泉八雲の名著。 江戸時代以前から語り継がれて来た日本の怪談、というよりは「不思議な話」を中心にまとめたもの。 「怪談」という言葉から受けるおどろおどろしさではなく(耳なし芳一やろくろ首などはあるが)、しみじみと思いの深さが感じられる結末が多く、十...
エーリッヒ・フロム 佐野 哲郎
紀伊國屋書店 (1977年01月)
甚野 尚志
東京大学出版会 (2004年02月)
いわゆる封建時代、中世ヨーロッパの各階層の暮らしぶりについて紹介した本。 領主、騎士、農民、職人などの職業的視点や家族というスタイル、住居地域による同業間での差異、自然との関わりなど、 その時代の「一般生活」を多様な点から叙述しており、この時代に...
陸奥 宗光 中塚 明
岩波書店 (2005年05月17日)
著者は外務大臣の陸奥宗光。 後世、外交官がその技術を学ぶ際に、先人がどういう思考から決断を下してきたか、判断基準を築くという目的で、著者が外務大臣として関わった日清戦争の顛末について書かれた著作。 一番の妙味は三国干渉に対する処置の行程にあり、そ...
ブルース カミングス
明石書店 (2003年10月16日)
当事国でない第三国の人間が詳細、綿密に調査を行った現代朝鮮史。 近年の和訳された朝鮮史(それも3年前をピークとして)というのは、殆どが朝鮮人、日本人いずれかの手によるものであり、時代性も伴って、政治的要素を過分に含むケースが多い。 この論文は目的が政...
ゲーテ Johann Wolfgang von Goethe
新潮社 (1952年06月)
"機知に富み、うちとけた言葉は永久に生命を持つ" 何かしら文章を書いていると「一行を書く」難しさが身にしみる。 時代を生き延びた格言は、言葉の持つ全ての鋭さを、一行の鞘に収めえた芸術の刃だろう。 彼の格言は斬られた瞬間に痛みでそれと分かるもので...
日本史籍協会
東京大学出版会 (1980年09月)
晩年の大隈重信が記者のインタビューに答えて昔年の回想を述べた内容。 十数回に分けて連載されたものの前半部にあたる。 前半では大隈の立身や、政府内での元勲との交わり、衝突について述べられており、 特に大隈自身が大きく歴史の針を動かした結果となった、...
鴨 長明 市古 貞次
岩波書店 (1989年05月16日)
この本は、読んだ年齢によって大きく印象が変わるのではないかと思った。 著者の万物流転、諸行無常で何をか栄華を望まんや、という姿勢は、今の時代においては「負け組」の発想を容易に連想させる。 著者の、才覚が筆致から溢れるような、現代でも無駄のないと感...
大隈 重信 円城寺 清
東京大学出版会 (1981年04月)
後半では、立憲改進党への距離を置き、早稲田の設立を始め、人材の育成に勤しむようになった時期の事が中心となる。 大隈は、維新元勲の中で飛び抜けた人気を誇った人物であり、多くの人物を愛し育てることに熱心だった。 同世代の伊藤や山縣や松方は「システム」...
石井 美樹子
平凡社 (1988年04月)
エレアノール・ダキテーヌは小領主の出身だが、フランス王、ついでイングランド王の妻になり、獅子心王リチャードと失地王ジョンという、著名な王の母になった人物。 政治の才覚に恵まれ(あるいは介入意思が積極的で)、美貌にも優れた。 才気煥発で奔放な性格であ...
ヘンリー ダイアー Henry Dyer
実業之日本社 (1999年12月)
著者が母国に紹介する為の、日本の近況の分析であり、史料的価値は一級。 明治時代の空気というか、力の伸びがどう捉えられていたかを理解したい人には非常にお勧めだが、 一方で現代日本人向けの解説書ではないので、少なくとも明治期の歴史本を一冊通読した程度...
ショウペンハウエル Arthur Schopenhauer
岩波書店 (1983年07月)
読書とは他人に物を考えてもらうことであり、熱心すぎる読書家は、思索家、本質的な意味での哲学者になり得ない、と説く。 東洋でいえば「学びて思わざれば」という所。 ショーペンハウアーにとって「大学の文献学者」が哲学者の系譜を名乗り、過去の思索を再解釈...
エドワード ギボン Edward Givon
PHP研究所 (2000年09月)
ギボンの名著の抜粋翻訳本。 原著は非常に長大である為、この本の場合は、全体内容の説明部の後に、重要な箇所の抜粋翻訳を交互に叙述しながら時代を進める体裁を取っている。 原著の雰囲気を十分に味わいたい人には物足りないが、ローマ帝国という時代を理解する...
佐藤 優
新潮社 (2005年03月26日)
時事
言論者としての佐藤優を世に知らしめ、そして情報に長けた人物であるという事実を閑却させた著作。 この本や続編がヒットし、また言論者として彼が世間に受け入れられた事そのものが、そのインテリジェンスとしての有能さを雄弁に語っている。 が、そう考えると一...
ジョセフ・S・ナイ 山岡 洋一
日本経済新聞社 (2004年09月14日)
ソフトパワーとは物理的、数値的な力、ハードパワーに対置される概念で、心的影響力とでも言うべきもの。 この概念は、非常に曖昧で拡大解釈が可能なものではあるが、文化価値による好意の醸成力、という点に絞ってみると、それが日本の最大の武器である事は容易に...
黄 文雄
扶桑社 (2003年10月31日)
彼の著作の集大成として看做す事が出来るこの本は、明治以降〜1940年代の数々の事実経緯の確認を目的とするには、その観点、結論を別とすれば、十分使用に耐え得るだけの論拠を提示している。 黄文雄という人の観点は、あんまりにもあんまりだというあんまりさがあ...
谷口 智彦
日本経済新聞社 (2005年03月)
国際通貨、あるいはその資質を持つ通貨の変遷を通貨ごとに追ったもの。 ドルがポンドを突き落としたブレトンウッズ体制は、経済史のエポックメイキングであり、その経緯もこの本で詳述されているが、その中において英国を代表した、ケインズの悲愴な奮闘についての...
小学館 (2006年04月22日)
佐藤優の著作においては、単なる「(大いに主観的な)視点の提供」に留まり、妙味と説得力に欠ける。 本来外交官に期待されていない素養における、視野や教養の幅広さをアピールすることで世間に自らの理を示す為の、彼なりの情報戦の一環で書かれたものなのかもしれ...
金 完燮 金 完燮
草思社 (2002年07月)
ああ、こんな本が売れた時代もあったよね、と思わされる一例。 自分にとっても、社会にとっても。 この著者の場合は「勇気と英断」と看做される類のものだったけど、 そういう著者の「感情」それだけを売り、それを世間が「買う」のが、時代に乗る本の典型だなと...
マーク カーランスキー Mark Kurlansky
扶桑社 (2005年12月)
その存在が、時代と地理によって、どのような役割を占め、あるいは人々を、そして経済を動かしてきたかという視点で、古代から近現代までに至る「塩」の価値や生産・消費の変遷について述べている。 非常に多様な時代と国家の例を挙げている為、料理法や生産法など...
デューイ John Dewey
岩波書店 (1957年07月)
いわゆる「ゆとり教育」の方針にも影響を与えたデューイの教育論のひとつで、特に彼が実践した学校教育の授業内容を叙述したもの。 生徒の自主的な行動と実践の結果から、世界の論理を洞察し、体得させることを最良の教育とし、その手法と行程についての例を述べて...
三笠書房 (2002年03月21日)
冒頭の一文「天は自ら助ける人を助く」という格言(元は西洋の古い箴言)を日本に持ち込み、浸透させた著作。 明治時代、福澤の「学問のすすめ」と並んで最初期のベストセラーとなった。 学校の史料を読んでいた時の事で記憶が曖昧だが、確か外交官の副島種臣が留学...
日高 六郎 エーリッヒ・フロム
東京創元社 (1965年12月)
人間は全てを自主的に判断・行動できる自由に対して、その責任感の広さと大きさに不安を感じるものであり、権威や権力を求める傾向にある、という社会心理を、ナチズムの発展から分析した著作。 この本は、情報化社会における判断力という点で援用してみても、大い...
岡崎 久彦
PHP研究所 (2003年03月)
予備知識が無くとも非常に分かりやすい外交史。 陸奥は日清戦争期を中心とした時代の外交官。 恐らく外務大臣で最も有能というか才気に比類がなかった人物なのだが、切れ過ぎる剃刀に相応の生涯だったように思える。
ルース・ベネディクト 長谷川 松治
講談社 (2005年05月11日)
外国から見た日本文化論の先駆だが、あまり世間で言うほどには正しい視点で捉えてはいないように思える。 平たく言えば、西洋の「罪」の文化に対する日本の「恥」の文化との比較差異の明確化に力点を置きすぎ、全てを一つの感情傾向に押し込もうとする単純化による...
小浜 裕久
日本評論社 (1998年12月)
批判の多い日本のODAに対して、他の先進国との比較データなどを縦横に使用し、総論において肯定的(ないしは事実の啓蒙)立場にある本。 90年代後半の本なので当時の世相を反映した内容になっているが、現代読み返すと著者の堅実な視点の正しさを感じさせる。 引用デ...
勁草書房 (2005年11月)
「ODAの経済学」など近著の内容を再構成しながらの時事提言。 データ面でいえば「ODAの経済学」の方が詳細で使い勝手が良い。 序文にある、著者とイラクで殉職した奥大使との思い出が非常に印象深く、国際貢献の最前線にある人々の姿を偲ばせる。
William Blake
Penguin Classics (1978年03月30日)
英語版で原文。語彙解釈などの注釈はもちろんあるが、解説は多くない。 原文を読みこなしたい人向け。
ブレイク 壽岳 文章
彌生書房 (1968年06月)
主に初期〜中期の短編詩を中心とした詩集。 長編が多い後期は抜抄のみ。
ワーズワース 前川 俊一
彌生書房 (1966年08月)
マーク ラビナ Mark Ravina
NTT出版 (2004年02月)
カーライル 柳田 泉
春秋社 (1948年)
PHP研究所 (2003年07月)
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