折り返し点: 1997~2008

著者 :
  • 岩波書店 (2008年7月16日発売)
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 アニメを海外向けにコンテンツとして有望視することについて(メモ)

 アニメで雇用を増やしたり、外貨を稼いだりなんて、こっけいな感じすらする。マイナーであることがアニメの活力を生んできたと思う。そんなアニメに国が本腰いれて取り組むなんて・・・・・・。90年代のナタデココのようになってしまうかも。一大ブームだ、さぁいくぞと思って意気込んで誰もが事業を始めたり投資した途端ブームが去って大誤算、後は損害だけが残ったということだってあり得る。過度の期待は禁物だ。現代のアニメ作品はいくらビデオで残そうとDVDを売ろうと、何百年単位では消えていく運命にある。

 海外に目を向けるのもいいが、日本は一億人を超える人口を持つ数少ない先進国だ。これだけの規模があれば、欧州の一国単位や韓国ではできないことが単独でやれる。だからこそ、アニメがここまで盛んになった面もあると思う。海外の評価ばかり気にして肝心の国内がおろそかになってはいけない。

(p455)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 随筆・エッセイ
感想投稿日 : 2012年1月9日
読了日 : 2012年1月9日
本棚登録日 : 2012年1月9日

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