ジャパン・ディグニティ

著者 :
  • 産業編集センター (2014年10月17日発売)
3.71
  • (6)
  • (23)
  • (7)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 127
感想 : 24
4

最初の方は古臭い伝統工芸に夢中で夫として、家長として不適格な父親、それについにキレる母親、田舎でさぞ生きにくいと思われるオカマの弟、そして何をやってもオドオド自信のない主人公という家族の話になんだか暗くて嫌だなぁと思ったけど、読み進むうちに姉弟(妹?)のお互いの思いやりや、不器用な父親の愛情、近所や周りの人のそれぞれ辛い気持ちも抱えながらの温かさにじんわり胸が温かくなった。
弟が彼と結婚してオランダへ渡ってからは、斜陽産業ともいうべき津軽塗の良さを知ってもらい、再生させるために一心不乱に展覧会の出品作りに打ち込む。
まぁ上手く行きすぎって感じもなくは無いけど、こちらも息を詰めて応援したくなる、読後感のいい本でした。
津軽塗の何かが欲しくなった。
東北へ行ってみたいな。^ - ^

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年6月20日
読了日 : 2015年6月20日
本棚登録日 : 2015年6月20日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする