イーヴリン・ウォー、私とは縁のない作家だと思っていた。図書館の英米文学文庫の棚、あまり借りられた形跡もない上下巻。何故か気になって読み出した。
セバスチアンが言った「僕は、自分が幸福な気持になった所にはみんな金の壺みたいなものをを埋めておいて、いまに年とって醜いみじめな老人になったら、もどってきてそれを掘り出して、思い出にふけりたいと思うんだ」
この言葉だけでも、この小説を読んだ甲斐があったというものだ。
青春小説かと思わせて、後半は恋愛小説となり、最後には信仰と人生との関わりに広がっていき、失望(絶望ではない)の中に微かな未来への光を感じさせて私は本を閉じブライズヘッドを去る。
いまのところ今年のベスト本候補。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外小説
- 感想投稿日 : 2017年5月13日
- 読了日 : 2017年5月13日
- 本棚登録日 : 2017年5月13日
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