パパは脳研究者 子どもを育てる脳科学

著者 :
  • クレヨンハウス (2017年8月10日発売)
4.17
  • (106)
  • (109)
  • (41)
  • (6)
  • (3)
本棚登録 : 1352
感想 : 124
3

脳研究者で薬学部の大学教授が自身の子どもの0歳から4歳までの成長を綴ったブログをまとめた一冊。薬学部で脳研究というと解剖でもしてそうなイメージですが、どちらかというと心理学とか行動科学的なものも含んだヒトの脳機能だとか発達に関する研究を専門にされているような雰囲気です。子どもが生まれてから少しずつ世界を認知し人間(ヒト)になって成長していく過程を、吾子の行動を通して専門家らしく蘊蓄盛りだくさんで紹介しております。「子育てブログ」+「脳発達に関する蘊蓄」+「コラム」という体裁で、子育てブログの部分は、自分の子ども自慢かと鼻白む部分も多いのですが、4歳ぐらいまでの子どもを育てている人には参考になることも多いと思う。個人的にはむしろ「コラム」の部分の方が一般的なお話しなので面白かった。少子化は夫婦が子どもを生まなくなったのが原因ではなく、生涯結婚しない人が増えたからであるとか。著者によると、早期教育にはあんまり意味は無く、3歳ぐらいまでにいろんなリアルな経験をさせてあげることが重要なようです。教育とは「親がいなくても一人で立派にやっていけるように導く」ことのようで、自分で考えて行動できるように導きつつ、社会性をしつけるのが大事とのこと。虐待や育児放棄をするような親に対して、子どもが通常より愛着を示す、というのも勉強になった。はそうしないと子どもは生き残れないということがDNAに刻まれているようです。注意したい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 育児
感想投稿日 : 2018年1月11日
読了日 : 2018年1月8日
本棚登録日 : 2017年10月11日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする