<目次>
第1部 よき人生をはばむもの
第1章 偽りの現実と社会の檻
第2章 巨大な生産機構
第3章 停滞する社会の犠牲者たち
第4章 民主主義にひそむ官僚独裁主義
第2部 日本に運命づけられた使命
第1章 日本の奇妙な現状
第2章 説明責任を果たそうとしないバブルの張本人
第3部 日本人はみずからを救えるのか?
第1章 さらなる変化に見舞われた世界
第2章 不確かな日本の新時代
第3章 日本民主主義の可能性
<内容>
なかなか衝撃的な1冊。種本は1994年という古さだが、2012年に第3部をほぼ書き下ろしのようにして文庫化したもの。一瞬の風だった民主党政権、東日本大震災後の状況を踏まえているが、ターガード・マーフィーの『日本~呪縛の構図』と似たような分析がされている。こちらはオランダ人ジャーナリストだが、外から見た日本は、官僚が牛耳っている世界で政治家はその官僚にいいようにコントロールされ、うまくコントロールできない(例えば小沢一郎のような)政治家はアメリカなどと排除のキャンペーンを張られてしまうらしい。官僚の縄張り主義、前例主義は江戸時代から続くらしいが、こうした本を続けて読むとこちらが洗脳された気がする。訳が読みにくいのでやや手こずるが、官僚の思いもよらぬ形で、日本を変えるキャンペーンが若者あたりから生まれないか、と思うのであった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
社会
- 感想投稿日 : 2016年5月11日
- 読了日 : 2016年5月11日
- 本棚登録日 : 2016年4月16日
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