秘伝・日本史解読術 (新潮新書)

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  • 新潮社 (2017年5月16日発売)
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<目次>
序章   「史観」を語る前にすべきこと
第1章  「遺跡は人なり」と心得よ
第2章  秘伝・日本史収納整理術
第3章  古代史学派伝奇文学か
第4章  日本書紀を再評価せよ
第5章  史料は原文が面白い
第6章  超「仏教」入門(上)
第7章  超「仏教」入門(下)
第8章  遷都の裏に政教分離あり
第9章  藤原氏で知る系図の秘訣
第10章  時代の境目とはなにか
第11章  日本史上の二大画期
第12章  二つの中国とモンゴルの侵略
第13章  「皇統」とは誰が決めるのか
第14章  歴史は「応仁の乱」以後で十分か
第15章  歴史と地理は不可分なり
第16章  「太閤記もの」の読み方
第17章  世界史から捉える島原の乱
第18章  史的眼力で「忠臣蔵」を考える
第19章  近くの国より遠くのオランダ
第20章  小説を楽しむためのスキル
終章   歴史は「取り扱い注意」で

<内容>
歴史の専門家でない小説家の「波」(新潮社)連載の記事をまとめたもの。最初に「歴史の専門家でない」と書いた辺りで、この著者と意見が合うはずもないが、首肯すべきところはある。まずこの著者は思想的にはどちらでもない。第13章とかなかなかニュートラルな意見で、「ごもっとも」だ。また第15章などは私が生徒に伝えようとしてきたところである。第11章の指摘は最近読んだ大沢真幸氏の「日本史のなぞ」と合致する意見だ。生徒に読ませるにはちょっと過激で躊躇する。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2017年6月5日
読了日 : 2017年6月5日
本棚登録日 : 2017年5月17日

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