スロウハイツの神様(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2010年1月15日発売)
3.92
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本棚登録 : 20416
感想 : 1265
3

職場の先輩に薦めてもらった本。
心が温まる話とのことだったけど、上巻を読み終わった時点では温まる兆しはない。
どうしたことか。
ただ、先輩はすぐに下巻を読むこと!と強調していたので、とにかく下巻まで読んでから判断せねばならない。

ここまではなんとも不思議な小説だなという感想。
登場人物>シナリオと言ったらおかしいだろうか。
この小説で描きたいのはスロウハイツで起こる出来事ではなくて、そこに住む住人の関係や、嗜好や、思考ではないかと思う。
小説家、脚本家、画家の卵、漫画家の卵、映画監督の卵と、クリエイター揃いの住人と、その間で生まれる様々な感情を切り取ることが目的ではないだろうか。
作者の意図がそうでなかったとしても私はそこばかりが気になってしまった。

かけがえのない友人であり、ライバル。または憧れの存在。
人間とクリエイター、その両方の視点から評価を下しあう関係。
実はあまり気安くないような気がして、私まで緊張してしまう。
でも、なぜか続きが気になってすいすい読み進めてしまう。
不思議。
そうなんとも不思議。

下巻で心温まる物語になったらますます分からない。
もう、楽しみで仕方ない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年6月26日
読了日 : 2014年6月26日
本棚登録日 : 2014年6月26日

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