妊娠、出産の経験もなければ予定もないけれど、でも読んで良かったなぁと思う。
このエッセイは全力で受けとめなくてはならない類の文章で、何と言ったらいいのか、とにかくすごい。
つわり→食欲爆発→マタニティブルー→エアロビ→陣痛→出産→授乳→ぜっぺき対策→産後クライシス→離乳食→発熱→保育園→1歳の誕生日
こうしてキーワード(と勝手に思うこと)を書き出すだけでくらくらしてしまう。
私が出産や育児の本当の苦しさ、つらさを全く理解出来ていないだろうことは確実だけども、それでもこの本を読んでその恐ろしさの一端に触れた(はず)。
お母さんが流す涙にはたくさんの言葉に出来ない感情が込められていることも知った(はず)。
悲しくても泣き、悔しくても泣き、嬉しくても泣き…
その感情の振れ幅にただただ圧倒される。
どうにも精神的に弱っている時に同じように泣くしかなくなる時があるけど、それの延長線上に(もしかしたら)ありながらもそんなのとは次元の違う涙なんだろうな。
自分の問題として読むことが出来ない現状ではこの本に書かれていることの80%くらいが「怖いこと」なのだけど、一度妊娠したら(又は出産したら)、この本を読んで涙を流すようになるんだろう。
不思議とそんな確信がある。
確かめる機会があるかどうかはあやしいけれど、もしも我が身に降りかかることがあれば(この表現が不適切なのは解っているのですがつい…)絶対にもう一度この本を読んでみようと思う。
そして悩んでいるのは出産間近な友人にこの本を薦めるかどうかということ。
エッセイを読む限り予定日まであと1月以上ある今ならまだ本も読めるのかな?
これから起こるかもしれないあんなことやこんなことが、彼女を絶望させることはないだろうか?
それとも赤ちゃんへの愛が溢れる文章が彼女の希望になってくるるだろうか?
とてもとても悩んでいるのだった。
- 感想投稿日 : 2014年9月16日
- 読了日 : 2014年9月16日
- 本棚登録日 : 2014年9月16日
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