タイトルに惹かれて手に取った本。
「神様のケーキ」という言葉からは何故か美味しそうなケーキは想像出来なくて、もっと抽象的な安らぎのようなものを思い浮かべた。
毎日オンオフのスイッチを入れては切って、ゴムみたいにブチっと切れそうになりながらなんとか生きている。
そんな人達の心の揺れを自分の身に置き換えながらどうして切れずにいられるのか。どうしてまた笑えるようになるのか。そんなことを考えていた。
毎日毎日正解のない問いを投げかける。
どうすべきだったのか?
どうしたいのか?
何を求められているのか?
あの言葉の真意は?
そして、全ての問に対して「分からない」と繰り返す。
「分からない」と繰り返しながら、でもどうにかしなきゃと手を伸ばす。
その手を握りかえしてくれる手を見つけたり、その手に何かを掴んだと思えた時に感じる喜びがもしかしたら「神様のケーキ」なのではなかろうか。
その瞬間があるから生きていけるように思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年7月4日
- 読了日 : 2014年7月4日
- 本棚登録日 : 2014年7月4日
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