なぜこんなことになってしまったのか?
あの時こうしていなければ、あの人に出会わなければ、今は全く違っていたかもしれない。
梅澤梨花さんはそう自問しながらも、その考えを虚しく感じている。
それでもやはり私はここにたどり着いたのではないかと。
この本を読んで感じたことはうまく言葉に出来ないことばかりだ。
怖いとも思ったし、分かる気もしたし、そのすぐ後に理解出来ないとも思った。
何人かの顔が浮かび、その人の記憶が蘇り、その日の感情が再現された。
心地いいものも、そうでないものもあった。
何かに気付けそうな、言葉に出来そうな気がして読み続けた。
そして読み終わった時にふと寂しいなと思った。
でもそれは読んでいる時に感じていたこととは全く違う。
掴めそうだったものはいつの間にか消えてしまった。
ただ寂しいなと思うだけ。
この小説に出てくる人達は私と変わらないんだろう。私の周りの人とも。
そのことが寂しい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年2月16日
- 読了日 : 2013年2月16日
- 本棚登録日 : 2013年2月15日
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