世界で生産されている食糧は、世界に生きている人々を満たすには、十分な量が生産されている、という。
それでは、なぜ世界に飢餓がなくならないのか。
本書は、約40年前に書かれたものだが、そこに書かれている状況は、現在と大きく変わっているようには思えない。
飢餓の原因は、急激な人口増と、それに追いつかない食糧生産、という単純な構図で説明できるようなものではなく、
先進国と開発途上国との関係、大資本の問題、貧富の格差や特権階級などによる労働力の酷使などなど、数多くの問題が織り重なる上にある、ということが、主な主張。
飽食を享受している我々にも、その責任の一端はある、と感じる一方で、
その解決の一端には、やはりダチョウ肉(オーストリッチ肉)も貢献しうるのでは?と思う。
穀物依存率が低く、繁殖力、成長、飼料効率いずれも高いダチョウ肉生産は、
現在、食肉生産に回ってしまっている穀物のある程度を、人々の食卓に戻すことができるのではないだろうか。
それがダチョウ肉、という可能性を秘めた食材を扱う自分のNoblesse Obligeなのでは?と再認識した。
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- 感想投稿日 : 2012年3月8日
- 本棚登録日 : 2012年3月8日
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