遺体: 震災、津波の果てに (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2014年2月28日発売)
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感想 : 59
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僕の持っていたイメージでは被災者は冷静に対処して大きな混乱もなく海外からも賞賛されているというものだが、この本に書かれている人びとは冷静な人ではない。人びとは変わり果てた町に絶望し、最愛の者を失って泣き叫び、行政への不満を爆発させ、生き残った事を後悔した。普通の反応だ。
自衛隊員、警察官、市役所の職員、医師らは罵声を浴びながらもひたすら自らの職務をした。当然彼らにも気掛かりな家族はいるが自分のことより職務を優先した。こういう自己犠牲の精神で働く無名の公務員は日本の誇れることだと言える。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 戦争、災禍
感想投稿日 : 2015年12月30日
読了日 : 2015年12月30日
本棚登録日 : 2015年12月13日

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