数学者のアタマの中

  • 岩波書店 (2009年4月23日発売)
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感想 : 7

数学は美しい。それだけで意味がある。芸術と同じように。しかし、数学は、世の中の役に立つことがある。単に純粋な数学として研究されていたテーマが(たとえば素数)社会で役立っていることがある。(軍事面で利用された場合に、それが役立っていると言っていいのかどうかは定かではないが。)もちろん、物理学の研究に役立つこともある。物理の研究が数学に影響を及ぼすこともある。さて、数学の優れた問題の共通点として次のようなことがあげられる。問題は簡単、解くのは(証明するのは)大変。フェルマーの最終定理をみてみよう。問題の意味は中学生なら(もっとも、中学受験を目指す小学生は中学生よりこういった問題での理解力は高いけれど)なんなく理解できるはず。しかし、それを証明するとなると・・・これは、サイモン・シンの著書に任せた方がいいだろう。こういった点が数学の美しさの一つでもある。私自身、学生時代、好きで物理や数学を少しかじっていたけれど、本書の中に登場する数式を追いかけることなどとてもできない。それでも、著者が何とか数学の魅力を伝えようとしているのは分かるような気がする。偶然図書館の新刊棚で見つけ、借りて読みました。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 数学
感想投稿日 : 2015年2月1日
本棚登録日 : 2015年2月1日

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