先進国に住む我々にとっては、経済流通の中の大量販売・大量消費の部分しかおおよそのところみえてこない。しかしながら、その前行程、後行程を支えている途上国を抜きには、経済の一連の流れというものを正確につかむことはできない。
本書においては、そこに関するいくつかをピックアップし展開している。加えて、目次をみて関心あるところから読み進めていける手軽さも持ち合わせている。
テーマを見て、一見すると過激な内容のものかと疑う場面も想定されるが、筆者の見解はあとがきで述べているように、「とりあえず理想とする方向に向かってみて、その先のことはその都度考えればいいという立場だ。なぜなら、どういう社会にすべきかは、それぞれの場所によって違う答があるはずだから。」という部分に集約されていると言える。
本を読むに当たっては、本の中身が大事なことは間違いないのだが、こと本書に限って言えば、あとがきを読むだけで筆者の言わんとしていることがしっかりと伝わるものになっている。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
経済
- 感想投稿日 : 2012年7月17日
- 読了日 : 2012年7月17日
- 本棚登録日 : 2012年7月13日
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