福家警部補の再訪 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社 (2013年7月26日発売)
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本棚登録 : 95
感想 : 9
4

大倉崇裕・福家警部補シリーズ第二弾。
こないだ読んだシリーズ第一作が非常に面白く、続編にすぐ手を
出した次第。

この第二弾もテレビドラマで既に観ているエピソードが殆どだっ
たのだが、相変わらず漂いまくる緊迫感。文章で改めて読むと実
に良く出来たミステリーであり、オチが解っていても興味が全く
途切れない。ハッキリ言って凄いです、コレ。

今作品も収録は4篇。
豪華客船内での警備会社社長との対決を描いた「マックス号事件」
、過去に後ろ暗い事実を持つ売れっ子脚本家の計略「失われた灯」、
落ち目になりつつある漫才コンビの悲哀を描いた「相棒」、そし
てフィギュア造型家の秘密を暴く「プロジェクトブルー」。
個人的には犯人の最後の台詞が印象的な「プロジェクトブルー」
がお気に入りだが、全ての作品で極めて”特殊”な世界が描かれ
ており、その手のマニアも充分に納得出来るハズ。カッチリとし
たミステリーが読みたい人は是非!

そして、「Unlimitedでシリーズ第一作が無料」というのは非常に
良いかも。まずは無料(※定額だけど)で世界観を知り、気に入
れば以降を有料で購入、という流れは合理的だし、素直に課金出
来る。同じ様なスタイルで読書出来る作品を望む!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2017年1月29日
読了日 : 2017年1月27日
本棚登録日 : 2017年1月29日

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