この問題は映画『容疑者Xの献身』で知った。石神が「あの証明は美しくない」と言っていた。
しばらく積んだままになっていたけど、最近ドラマのガリレオが再放送しているので、この機会に読んでみた。再放送が終わる前に読み終えられてよかった。
数学的な理解は途中で諦めて、それからは学者のドラマを追うことを楽しんだ。コンピュータを用いた初めての証明ということで、発表後も賛否両論あったもよう。確かに「美しくない」のかもしれない。膨大な量の計算をするためにはコンピュータの力を借りるのももっともだと思う。異なるプログラムで同じ作業をやって、それで同じ結果になるのなら間違いないと言えるだろうし。
それでも、もっと別の美しい証明ができればいいなと思う。
いわゆる普通の小説やエッセイとは違う頭を使うのでちょっと疲れた時もあったけど、ときどきはこういう書物を読んでいきたいと思う。
解説でも書いてあったけど、確かに読みやすい文章でいい訳なんだろうと思う。茂木さんのおかげなのか、下訳の北村さんのおかげなのか。
読書状況:読み終わった
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2016年
- 感想投稿日 : 2016年6月1日
- 読了日 : 2016年6月1日
- 本棚登録日 : 2013年12月6日
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