独立した五編の短編集です。
仁志野町の泥棒
石蕗南地区の放火
美弥谷団地の逃亡者
芹葉大学の夢と殺人
君本家の誘拐
沼田まほかる並のイヤミスですね……。後味の悪さやとことんイヤな感じが尾を引くのは多分、登場人物たちの気持ちが分かってしまうからでしょう。
ハッピーエンドを書くよう努めていると、何かのインタビューで見かけた気がするので、水底フェスタや本作のテイストに、辻村さんらしさから外れているのでは、と思ったのですが……辻村さんらしさというのは、物語の結末や快不快は関係なく、『自分でもありえる(或いはありえた)』キャラクターの描写にあるのかもしれません。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説【借り物】
- 感想投稿日 : 2012年7月14日
- 読了日 : 2012年7月14日
- 本棚登録日 : 2012年7月11日
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