金星特急 (1) (ウィングス文庫)

著者 :
  • 新書館 (2010年1月9日発売)
4.17
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本棚登録 : 410
感想 : 50

いわゆるタイトル買い・ジャケ買いだったのですが、読み始めたらもう好きな話すぎて、いい仕事したな自分の嗅覚!

絶世の美女「金星」の花婿に選ばれるべく、主人公の少年「錆丸(さびまる)」と他の志願者たちが、行先不明で謎だらけの列車「金星特急」に乗り込む話。

同室の砂鉄(人名です)やユースティスはどういう人なのか、金星って何者なのか、そもそも錆丸自身どこの誰で、どうしてこんな危険に身をさらしているのか。
(金星特急はめちゃくちゃ危険な列車)
わからないことだらけなのに、冒頭から事件につぐ事件、印象的なキャラクターも続々と登場して、わからないまま、ついつい話を追いかけてしまい。

謎が新たな謎を呼び、話はふくらむばかり。
恋する乙女(!)たち。
サバイバルとか暗殺とか、エスペラント語を想起させる出来事とか。
旅先の風景は、元貧乏旅行者には懐かしいものだったり。

思うさま広げられたお話、どう始末をつけるのかと思っていたら、ラスト、作者は風呂敷たたみの名手でもあったのでした。
それはもう、素早くきっちりたたんだよね……。
もう少し、読んでいたかった。

全7巻、プラス外伝1巻。
女の子向けレーベルだそうですが下ネタ多め。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年4月10日
読了日 : -
本棚登録日 : 2017年6月14日

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