カフェ、あなたとパソコンごしに私は図書館で借りたこの本を読み、あなた、仕事中断しては私を見つめ、というのをやっていた。
あまりにすてきな本だから、後日ふたりで買いに行った。
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どんな関係性においても、片方が蕁麻疹に覆われているのが肝心だって、僕は思うようになったよ。
空き缶をつぶし、黄ばんだ新聞紙とともにまとめる。重要書類はシュレッダーにかける。切った爪は捨てる。例の写真と手紙を処分する。宿敵は厄介払いせよ。万難を排して、身軽な生活を。
カーラはこの世には朝方と夜型の人がおり、自分はその両方だが、確実に午後型の人間ではないと気がついた。言葉がでにくくなった。彼女がどんよりとしているのに、物事は不愉快なほど明るかった。
二人は午後の間中ずっとコーヒーショップに並んで座り、周りの世界から必要以上に意味を読み取って過ごした。ボクシンググローブをつけた男が目の前の歩道を歩いていき、それは永遠に一緒にいるという意味だと二人は思った。
この大容量のPDFファイルは私のあなたへの愛のシンボル。図表もたっぷりで、情報が詰まってる。すべて読み込むには時間がかかり、起動中はほかの仕事ができなくなる。・・・実のところ、それはいつも私のデスクトップにある。’ゴミ箱’をからにしてもまだどこかにある。ハードドライブを粉々にしなければならないだろう、私のあなたへの愛のシンボルである、この大容量のPDFファイルのすべての痕跡を消し去るには。
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- 感想投稿日 : 2017年10月20日
- 読了日 : 2017年10月18日
- 本棚登録日 : 2017年10月18日
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