初めて読んだのはかなり前の話になるけれど、先日ごみを出しに行ったところ、アパートの前のごみ置き場に全巻紐でくくられて捨ててあったので、これ幸いと持ち帰った。卑しいなんて言わないでもらいたい。
黙示録を読むのは久方ぶりだが、やはり何度読んでも素晴らしい。
福本先生の作品は今でこそアレな感じが漂っているけれど、この時期の作品は現在のそれと比べるのも恐れ多いほどの傑作。特にこの「賭博黙示録 カイジ」は格別。ネット上でも度々この作品からの引用を目にすることからもわかるようにインパクトにあふれた作品だ。
画力や、コマ割りはお世辞にも上手とは言えない。絵で敬遠する者は少なくない。が、それだけの理由で読まないというのは余りにももったいない。その中身は他の誰にも真似できない高度な知能ゲーム。読む者は、その風変わりなギャンブルと舌を巻く展開に圧倒されるしかないハズだ。
そして、それだけで終わらないのが福本伸行。「勝たなければ意味がない」「金は命より重い」「人は皆孤独のままに死んでいく」など残した名言は数多い。その絶対的な説得力・・・!!
まあ、改めて自分が何かを書くでもない有名な作品なので、未読の方はどうか絵で食わず嫌いせずにご覧ください。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年9月17日
- 読了日 : 2008年5月29日
- 本棚登録日 : 2012年9月17日
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