おすすめ度:85点
題名はふざけているが、実はとてもまっとうな本。アメリカと世界情勢の現状をとてもわかり易く説明しており、納得のいく内容だ。
チェンジしたのは結局オバマだったと皮肉っており、彼に期待していた米国民は失望、あの大統領選挙の熱狂が今は冷めきってしまっている。
これまで推進されてきたワン・ワールド主義が、2008年のリーマン・ショック、そして2010年以来のユーロ・ショックによって挫折した。ユーロ圏やNAFTA、ASEANなどの地域主義統合が進むものの、それはワン・ワールド主義の前提ではなく、むしろ、ワン・ワールド主義に相反する方向であり、群雄割拠の時代、「不安定な多極化」時代である。
一方で、ワン・ワールド主義は、ITのヴァーチャル・ワールドで大発展を遂げている。フェイスブックなどのSNSによる「ワン・ワールド主義2.5」である。
「ビッグ・データ社会」の脅威、「ヴァーチャル・ローマ帝国」を目指すフェイスブック社についても触れられている。
それにしてもフェイスブック社が、ここまで、対ワシントン、対ウォール・ストリートと繋がっていることには驚いた。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
世界情勢を探る
- 感想投稿日 : 2012年9月18日
- 読了日 : 2012年7月21日
- 本棚登録日 : 2012年9月18日
みんなの感想をみる