式の前日 (フラワーコミックス)

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著者 : 穂積
haruさん マンガ   読み終わった 

1読目から素晴らしいが、2度目でこそ完全に涙腺がアウトする、という新鮮な読後感に浸れる名作。
素晴らしいデビューコミックス。
帯の「傑作」の文字に誇張はない。

いずれも、若干の違和感や不思議さの中で話は進み、
ラストで「あぁっ!」と驚かされ、納得させられる。
その、
パズルやからくり箱のようなストーリーの緻密さは
ちょっとした視線や左右の顔の表情の違いなどの
絵の美しさ・精緻さと相まって
穂積さんの協力な魅力の1つなのだろうと思う。

以下、1話ごとに感想を。(全6篇)


【式の前日】
表題作。
セリフ入りのコマが少ない。
しかし、それがいい。
セリフの少なさと、そこに漂う空気こそが
この2人の過ごした確かな年月の証なのだな、と。
ラストページの、次のページの汁碗2つに箸2つ、がまた、いい。

【あずさ2号で再会】
メンタリストのDAIGOを思い出すほど
これは誘導されたな、と思った。
「だって前科あるじゃん」のセリフと、自分の中の偏見のせいで。
おかげで、1読目は一番「酷い!」と感じたセリフが
2読目では一番「愛してる!」セリフに変わってしまった。
笑顔がまぶしい。

【モノクロ兄弟】
これは、オチはわかってしまったけれど
ストーリーと2人の関係性がともかくよかった。
あのあっけなさも、なんとリアルなことか。
個人的には
おっさん2人ともナイスガイで絵的に特に美味しい1作だった。

【夢見るかかし】
前後編。
たぶん、一番好きな話。
かかしに救われていたのは、むしろ兄だったはずだ。
今も、昔も。
がんばれ、にいちゃん。
大好きだ。

【10月の箱庭】
タイトルと作品の雰囲気が一番マッチしていて
美しいな、と思った。
ただ個人的には、
彼女のことも「おっさん」のことも
いろいろと(社会的な意味で)心配になってしまった作品。

【それから】
『式の前日』の後日譚。
目線に据えられている猫が
恐ろしい程にただの猫で、
そこがまた緊迫にも弛緩にもメリにもハリにも効いていて
素晴らしい。


以上
紛うことなき、名作でした。

レビュー投稿日
2012年10月16日
読了日
-
本棚登録日
2012年9月14日
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『式の前日 (フラワーコミックス)』のレビューへのコメント

永遠ニ馨ルさん (2012年10月18日)

こんばんは。
コメントありがとうございます、のお礼もかねてぽちっとな♪
haruさんのレビューを拝読し、とても惹かれました。
ここ2~3日、漫画読みたい病が発症していて、特に新規開拓したくてうずうずしちゃっている私にピンポイントな作品ではないだろうか!とピーンと来た感じで!(笑)
素敵な作品紹介、ありがとうございます♪

haruさん (2012年10月19日)

永遠ニ馨ル さん、こんばんは! わぁ〜いありがとうございます*^^*
デビューコミックスですし、新規開拓にはますますうってつけの1冊かと思います。
重版もかかっていますが品薄状態はまだ続いているようですので、、、無事に出会えますように*><*!

永遠ニ馨ルさん (2012年10月23日)

haruさんこんばんは!
無事に重版分を手に入れて、すぐに読みました♪
絵も綺麗だし、
(特に表題作が)まさかのストーリー展開で、
思わずすぐに2度目を読み、
haruさんと同じように涙腺崩壊しちゃいました(笑)
デビューコミックスということで、今後に期待の新人さんですね!
素敵な作家さんを教えてくださって、ありがとうございましたー(*´▽`*)

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