本中毒。»
テキトーに読みあさった本たち。
レビュー by pianissimoさん
大学時代に読んではいたのだけれど、当時は苦痛で苦痛で仕方がなかったのを覚えている。「いったい何が面白いのさ」と思っていた。そして来月インドに行くことになったのでふと思いついて再読。感想は、深かった。とてつもなく深かった。自分が大学時代には、生と死のことなど何ひとつ考えていなかったんだなと気づいた。その分、自分も大人になってしまったのだなと思う。登場人物の誰もが、何かを探している。亡くした妻を探す男、「神」に連れ去られた大学時代の男を探す女性、命を救ってくれた九官鳥を探す童話作家、人肉を食べて苦悩の中で死んだ戦友を弔う場所を探す男…。その誰の心をも、聖なる河「ガンガー」は飲み込んでただ流れていく。答えなんてきっとない。インドに答えなどないように、この小説にも「これはこういう小説だ」という答えはたぶんないのだろう。読んだその時に、考えることができればそれでいい一冊。 登録日 : 2008年05月07日 00:38:05


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