新ゴーマニズム宣言SPECIAL戦争論 3

  • 幻冬舎 (2003年7月1日発売)
3.61
  • (62)
  • (58)
  • (143)
  • (3)
  • (6)
本棚登録 : 654
感想 : 43
5

日本国憲法の前文に「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼してわれらの安全と生存を保持しようと決意した。」と書いてあります。もしも、どこの国とも仲良くするということを実際に行うと、大変なモラリティの無い外交にならざるを得ない。どこの国とも仲良くするということは、たとえどんな酷い不正や非人間的なことが行われていても、その国に対して制裁行動は起こさないで仲良くするということだ。これこそがモラリティ欠如の外交だ。抗議しても改めなかったらどうするのか。
といって、日本は武力行使はダメ、威圧もダメ・・・。
一体どうすればいいのか!
結局日本はモラリティのない外交しかできない。なんという憲法上の矛盾だろう。そこに日本国憲法の最大の欠点がある。
一切の価値判断をしない外交は、ごまかし外交です。
価値判断がないのだから何も言えない、ただ頭を叩かれてはひっこめる。
日本国憲法は、占領政策の一環で施行させられた憲法だから、サンフランシスコ講和条約締結とともに現憲法を改廃するべきではなかったのか。
日米同盟という縛りで、日本は戦争に巻き込まれることはなかったが、現在の日本に脅威は皆無とは言えない。米国の若者は、日本の為に血の汗を流してくれるのか疑問である。また、日米同盟に頼らざるを得ない日本も情けない。
「生命と財産」さえ守ることができるならば、「日本の誇り」を捨ててしまってよいのか。
悲しいことに現状は、日本の誇りを回復することなく自堕落にならざるを得ない。真の日本の復権と独立は、東京裁判の不当性を断罪し現憲法の改廃から自主憲法の制定しかないのかもしれない。
本書は、保守という名の「親米ポチ」に疑問を投げかける熱い書だった。
お薦めです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 政治・経済・戦争思想
感想投稿日 : 2014年3月9日
読了日 : 2014年3月9日
本棚登録日 : 2014年3月9日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする