人間ぎらい (新潮文庫)

  • 新潮社 (1952年3月18日発売)
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本棚登録 : 794
感想 : 60
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鬼のような人間嫌いの主人公アルセスト。

青年故か、誰にたいても斜に構えて反論のみw

誰も認めようとしない思考回路がすでに自分をかぶっていてつらいですw

アルセスト「僕はあらゆる人間を憎む。」

この発言に集約されるアルセストのキャラがいいです。

悪い事をしてるやつらは当然憎むし、社交界に染まって媚びまくってるやつらも鬱陶しいから憎むし、人徳のある立派な人物さえも憎む心を持っていないというところがうざいから憎むという徹底ぶりw



まあこんな男がフランスの社交界でうまく行きていけるわけもないので、アルセストと周りを取り巻く人間との絡みは喜劇そのものです。



ついでにといっては失礼ですが、主人公の恋が話のメイン。


めちゃめちゃ人間嫌いやのに恋愛は鬼のようにピュアw


しかもその相手が主人公が一番嫌いな社交界に染まりまくった女性w



主人公は恋に真剣そのもので、死ぬほど悩み苦しんでいるんのですが、なぜか滑稽w

ついでに相手の女性も滑稽w



社交術をめっちゃディスった内容で、現代の日本社会にもあてはまるものがあります。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年10月27日
読了日 : 2013年10月27日
本棚登録日 : 2013年10月27日

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