日本の鉄道は何故正確なのか?
鉄道マニアなら一度は思うであろうそんな「謎」を、マニア的な視点からは程遠い、驚くべきアプローチにより解き明かした1冊。
「何故正確か?」の前に「何故正確さを求めるか?」という問いを喚起し、鉄道開業以前の日本社会にその起源を求めた手法は、まさに驚愕の一言。目からウロコ、とはこのことです。
システムの冗長性、あるいは運転司令室の緊迫感についての記述も、マニアではない作者の筆によるからこそ、分かりやすくかつ説得力を持って読者に伝わってくるのだと思います。
ちなみに、文庫版あとがきが書かれたのが05年3月、出版されたのは5月。その間にあの尼崎事故が発生しています。
もし、本書が世に出るのが数ヶ月遅ければ、果たしてどんな内容になっていたのでしょうか…
読書状況:読み終わった
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その他書籍
- 感想投稿日 : 2016年11月20日
- 読了日 : 2007年6月10日
- 本棚登録日 : 2016年11月20日
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