高橋和巳の文壇デビュー作。『邪宗門』が面白かったので買ってみた。
解説によると、執筆当時の著者は20代後半だったそうで、『邪宗門』と比べると文体にはやや固さが残る。論文っぽいとでも言えばいいのか……。ただ、その『論文っぽさ』が、『地位も名誉もある大学教授が起こした下半身絡みのスキャンダル』という週刊誌的なストーリーと絡み合った時にユニークな効果を発揮しているように思う。
さて、これで高橋和巳を読んだのは2作目。『邪宗門』が河出文庫に入ったとは言え、果たして自分のような新たな読者を得られるかどうかは不安に思っている……。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年8月20日
- 読了日 : 2014年8月20日
- 本棚登録日 : 2014年8月13日
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