寄港地のない船 (竹書房文庫)

  • 竹書房 (2015年7月2日発売)
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本棚登録 : 149
感想 : 11

J・G・バラードとともにニュー・ウェーヴSFの中心的な存在として知られたオールディスの処女長編。
その後のニュー・ウェーヴに発展するモチーフを内包しながらも、本作ではまだそこまで突っ込んだ思考実験はなされていない。その分、SFとしてとっつきやすい長編になっているのではないか。
硬質な世界を描き出したバラードとは違い、本作で描き出される異形の世界は妙に生々しく、ぬるぬるした感触や高い湿度といった皮膚感覚に訴える読後感があった。
それにしても、本作のラストはハッピーエンドなのだろうか……?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年8月11日
読了日 : 2015年8月11日
本棚登録日 : 2015年8月4日

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