これは別にイタリア案内本ではなく、旅行記でもない。
和辻哲郎という一時代を築いた哲学者が、イタリアという文明をいかにとらえ、いかに考えたか。その軌跡を追う書である。
旅行記としてはあまりに中途半端だし、随筆としても、あまりにとりとめがなさすぎる。そのようなものを期待して読むと書籍も読者もフラストレーションがたまるんじゃなかろうか。
でも一哲学者の思索を追跡するとなると俄然面白くなる。
そういう本でした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
文芸
- 感想投稿日 : 2011年8月27日
- 読了日 : 2011年8月11日
- 本棚登録日 : 2011年8月11日
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