ミニタリー用語に疎いんで、ちょいちょい引っかかりつつ読了。
それでも「屍者の帝国」より遥かに読みやすいです。伊藤さんが描き切ったのが読みたかったなぁ。
タイトルの印象で何かロボット的なものが暴れ回るのかな?と思ってたけど違いましたね。
アクションもあるけど哲学的な言葉こそが鍵。
言葉、言葉、言葉への作者の拘りを感じる。
解説で賞取りで「肝心の虐殺器官が具体的に描かれていないと批評された」と書かれてたけど、この作品ではそこは重要じゃないんだなと感じました。
それが具体的に何であろうと、幸せな日常のために犠牲にしてしまうものがあるってこと。
ルグウィンのオメラスの話を思い出しました。あれは良心のある者は去って行くけど、この主人公の決断は…
やけっぱちなのか、更に強い正義感なのか、ミイラ取りがミイラになるような結末だけど、これを間違ってると言えるのか?と突きつけられた気がしました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2017年3月3日
- 読了日 : 2017年3月3日
- 本棚登録日 : 2016年11月4日
みんなの感想をみる