日本の代表的な新約学者たちによる共同訳。と言っても各書に訳者名が付されており、あくまでも文学作品として扱う姿勢である。キリスト教教理の影響を受けずに訳した、ということだが、そのようなことはそもそも不可能であろうと思う。ただ興味深いのは、立教大学の佐藤研氏による共観福音書の訳。「バプテスマ」を日本では一般的に「洗礼」と呼んでいるが、原語にこだわって、バプテスト教会の伝統に沿った「浸礼」と訳している。聖書観は福音派とは異なるが、聖書そのものに聞こうとする姿勢には通じるものがあるのかもしれない。
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カテゴリ:
神学
- 感想投稿日 : 2007年8月18日
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- 本棚登録日 : 2007年8月18日
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